議会報告 第六回

9月議会は1日から始まり1020日に会期となりました。現在の活動状況について報告いたします。




◎9月議会で補正予算成立

9月29日に補正予算が成立しました。一般会計が1億9922万円で市長公約の事業棚卸しが含まれます。特別会計は2億5892万円でその大半は前年度の介護保険事業の給付費の精算です。


◎教育長人事案を否決

1020日の本議会に市長から提出された新教育長の人事案は8対17の反対多数で否決されました。私は反対しました。理由は、退職者の適任者が多数おられる状況であえて現職の校長を学期途中の11月に異動させることによる児童と保護者への影響と、それに伴う他の学校にも波及する人事(玉突き人事)への懸念及び選考に際して関係者との調整が十分でないことです。


◎特別参与の委嘱について

大橋市長は7月15日付で熊谷哲(くまがいさとる)氏を特別参与として委嘱しました。この特別参与は議会に諮る条例ではなく、市長権限で制定できる規則によるものです。熊谷氏はかつての民主党政権時に「事業仕分け」に関わった方で、市長とは京都府議会議員時代に同じ民主党の会派に属していました。市長は公約で掲げる「事業棚卸し」の助言者として期待していますが、行政を担当する現場の職員の意見を蔑ろにしないか今後の市政運営を注視してまいります。


9月議会での一般質問

本会議において、次の4項目についての一般質問を行いました。


質問1 市長が行う行財政改革により職員の業務負担が増えないか。

答]市長公約である業務棚卸しに関しては、職員の業務負担は増えないと考える。(市長公室長)


質問2 市長が熊谷氏を特別参与に委嘱した経緯・理由はなにか。

[答]行財政改革全般にわたるアドバイザーとして地方自治に豊かな経験がある人材であり、私が知る限り様々な面から熊谷氏しかないと考えた。   (市長)

東京在住の多忙な人物なので業務に支障はないか。特別参与の職務内容・権限はなにか。本市を知らない熊谷氏が本市の事情を斟酌できるか。

[答]熊谷氏は多忙な人であるが、余人をもって替えがたい。有効活用するよう日程調整する。特別参与の職務は専門的見地から本市の特に重要な施策の助言をする。職員を監督するものではないので副市長と業務は重ならない。特別参与の助言を踏まえて職員が本市の事情と照らして斟酌する。(市長公室長)


質問3 京都府庁の機能移転計画について本市の取組はあるか。要望するか。

[答]今のところ計画の詳細は不明である。本市に機能移転があるように本市の取組を検討する。
(市長公室長)


質問4 子育て支援対策の充実はどうか。日本一の子育て村構想のような考えはあるか。


[答]子育て世代包括支援センターの設置、こんにちは赤ちゃん事業、病児保育などを充実している。キャッチフレーズはないが、「子育てしやすいまち福知山」をアピールしている。(福祉保健部長)


◎市民地域委員会視察


 8月に委員会で島根県邑南町を視察しました。ここは移住定住対策として、「攻めと守りの定住プロジェクト」として攻めのA級グルメ構想、守りの日本一の子育て村構想を実施しております。本市も人口減少対策として移住定住の促進が重要であり、大変参考になりました。議会の一般質問にも活用しました。


◎政務活動費について

 地方議会議員の政務活動費については、今まで多くの不正事件が発生して世間の批判を浴びております。最近では富山市議会での領収証の改ざん事案で多くの議員が離職する事態にまで発展した事件が記憶に新しく、同じ地方議会議員として情けなく腹立たしい思いです。

何故このような事件が起こるのでしょうか。議員のモラルと誇りの欠如が要因であることは間違いありません。しかしそれに加え、多額の費用を前払いしながら事後のチェックが甘いことが不正を助長していると考えます。もらった金は返したくないという浅ましい欲が出てしまうのでしょう。富山市議会は月に15万円、年間180万円です。
では、福知山市議会の現状はどうでしょうか。

本市議会の政務活動費は議員一名につき年間18万円(月平均1万5千円)が会派に前払いされます。私が所属する希望の会の議員は5名ですので、年間90万円を受領しております。政務活動費の使い方ですが、会派での視察や研修の費用と資料作成費に限られ、個人としての議員活動には使用できません。したがってこの「議会報告」は自費で印刷しております。視察、研修についても交通費、宿泊費、研修受講料に限定されております。当然ですが飲食代には使えません。資料作成費は会派室内で使用する印刷用インクや用紙、書類を編綴するファイルなどの実費です。年度内に使わなかった費用は返金いたします。
このように本市議会では金額が比較的少ないこと(富山市の1割)や会派での活動に限られ、報告会を実施し、さらに領収証(正本)を含めて公開していることなどから、不正事件は発生しておりません。

しかしながら、不正がないのは当然であり、重要なのは政務活動費を本来の目的である議員活動のために有効活用すること、活動の内容が公開されることであると考えます。
不正を防止するためには、現在の前払いから完全精算払い(後払い)にすることが重要です。精算払いにすることにより、政務活動費を使い切るという考えが起きないこともあります。精算払いは事務局の負担が増える問題がありますが、京丹後市議会では既に実施していることもあり、実現に向けて取り組みます。

希望の会の平成27度の内容を下に記載しました。27年度の支給額は5月からの11月分です。返金額が70円と少ないのは、政務活動費で足りない研修費用や資料代を個人負担で調整しているからです。
政務活動費は皆様の税金であることを肝に銘じて、今後も適正かつ有効に使わせていただきます。



平成27年度希望の会政務活動費の内容

○支給額 825,000円(5月~3月の11月分)
 (会派5人分:15,000×11×5

○支出額合計   824,930円(返金額 70円)
研修費用    369,918
 大津市内研修所JIAM7月) 52380,514
  内訳:受講料(宿泊込み)、JR
  研修内容:政策立案講義、グループ討論等
 
 金沢市内での研修会(1月)512日  289,404
  内訳:受講料、JR、大型タクシー、ホテル
  研修内容:教育委員会制度の講義等

調査研究費用(視察)  434,519
 高知市・洲本市他(11月)512日  100,712
  内訳:レンタカー、高速料金、駐車料金、ホテル
  視察内容:定住自立圏、指定管理、男女共同参画、県立大学等
 霧島市・八代市他(2月)523日  333,807
  内訳:飛行機、JR、バス、路面電車、ホテル
  視察内容:移住定住空き家、公共施設マネジメント、市民協働事業等

資料作成費用  20,493
  内訳:印刷用紙、インク(会派室内で使用)



議員活動を始めて1年6カ月となりました。今後も本市の発展のため力を尽くします。ご意見をお聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。